TOEICで940取った方法

方法、そんなものを書くわけがないだろう。嘘である。ごめんな!大体このブログにかかれていることは何もかもがいい加減なんだ。あまりに適当すぎて一つ前の記事にAmazonアフィリエイトが貼ってあると宣言しているくせに実際には一つとして貼れていないぐらいだ。悲しいね。

 

学習方法については適当にTOEIC 900 方法 とかでググってください。私としては800台まででTOEICの勉強は止めることを薦める。どちらかといえばそのことについて今日はこの下に書くであろう。

 

それはそれとして940点を取得したのは事実である。これで英語学習者としては実践に向けて入り口に立った感がある。

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2016年から断続的な勉強の結果だが、三ヶ月集中しては一年放ったらかすといったサイクルを続けており、実質机に向かった期間は合わせれば大体一年程度だろう。

 

勉強し始めた頃はTOEICという試験が何かとても難しいもののように感じられ、800点でも取れれば英語が(漠然と)ものすごくできる人物かのように思っていたがTOEICというのは勉強すればするほどその価値が自分の中で下がって感じる。実際問題940点を取った今でも英語でコミュニケーションが出来たりはしない。どんな簡単な文章でも長文なら辞書を一度も引かずに読み切ることなど不可能だ。冒頭にも書いたように自分はまだ英語学習者として実践の入り口に立ったに過ぎない。

 

TOEICというと就職などの面においてフィーチャーされる機会も多いが、そのような文脈において、TOEICの点数はそもそも英語力の評価ではなくおそらくそれは「努力のトークン」なのだ。

 

そしてこれが私が800点台でTOEICの勉強をやめるよう薦める理由でもある。TOEIC900点台はそれが「英語能力の評価」として受け止められ始めるのだ。すなわち、800点台は努力のトークンとしては最高位の評価を得られるが、900点台を取得しても「実用英語の初心者」と受け取られるフェイズに入ってしまうということだ。

 

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具体的に言えば、求人サイトでTOEICのスコアを打ち込む際に800点までは求人数が多いが900点を求める求人票はあまりない。あったところで翻訳者や通訳者など英語専業な領域に関してビギナーな人間としてそれほど高くない給与の求人票に記載されていることが多い。であるから、就職・転職などを考えてTOEICに取り組むなら800までにとどめるのが良かろう。多分。

 

では単に英語を勉強したいという動機から取り組むのはどうか。それもあまりオススメしない。800点を取るころにはそろそろ最低限の基礎が身につき始めている筈だ。その上で「自分が何故英語を勉強したいのか」という動機を整理し、そのゴールに対して効率的な学習法を探るべき時期だろう。TOEICは比較的限定的なシーンを想定したものだし、一般的にTOEICと言われる時に指すTOEIC L&Rはスピーキングやライティングはカバーしない。

 

つまりTOEICで満点を取ろうと外国人と英語で喋れたりはしないし、メールをやりとりしたり、英語でドラマや映画を見たり、は出来ない。そういうことがしたい人間なら別の学習法を模索したほうが早いし、TOEIC的なシーンが最も想定された英語のユースケースだという人間がいたとしても、そう多いとは思えない。知らんが。

 

それでもいいから900点にトライしたいという気持ちの人間も多いだろう。悪いことではない。だが時間がかかることは知っておいて損はない。私は830点を取るのに大体合計300時間を要した。そのあとそれを940点にするのに三倍の900時間、つまり合計1200時間かかった。それほどの時間をかける価値があるものだろうか?おそらくない。あったらスマン。

 

無論、ネイティブのように融通無碍に英語を操れるようになりたいなどと思う人間にとっては無用の心配であることも事実だ。なぜならそれにはさらに数千時間を要し、結局どこかで勝手にTOEICの点数も満点になるからだ。

 

まあしかし「なるべく一日30分頑張って勉強しよう!」などという者にはTOEIC900点以上を志すのは全くコストパフォーマンスが良いとは言えない。休み休み勉強して老人になる頃には900点が取れるかもしれないが

 

 

 

 

 

SF300冊読みました。

SF小説を300冊読みました。

 

SF100冊読みました。 - orange21 document

SF200冊読みました。 - orange21 document

 

この致命的な不可逆についてあまりに過小評価していたことを

発見したのは最近のことで、頭を抱えた。

つまり最初に読みはじめてから丸五年経ってしまっていることだ。

1冊目は「虐殺器官」でこれは2012年の3/25日に読了している。

 

精々三年ほどではなかったかという体感とまるで違い

人生のあまりに大きな時間を費やしてしまったことになる。

最初の100冊は5月から11月までの半年で片付けており

この経験が致命的な錯誤をもたらしたのだと気付く。

当時は最初に入った会社を辞めて無職だった。

 

SFは1000冊読めと俗に言う。

だが別にSFを読みたいわけではないので

300冊で切り上げようと思う。

今の時点でも、何かの作品の元ネタとして言及されるような作品ならば

読んでいないということは殆どない。十分だろう。

かといって自分でそれが元ネタだと気付くほど

切っ先鋭い人間にもなれていない。

 

以下は201冊目から300冊目に読んだもの。

書影があったりなかったりするし、大変見づらい。

一応よくわからないがAmazonアフィリエイトみたいなものが

貼ってある?やつ?なので?ガンガンクリックして買ってくれよな。

 

 

猫のゆりかご (ハヤカワ文庫 SF 353) ぼくらは都市を愛していた (朝日文庫) 都市 (ハヤカワ文庫 SF 205) グラン・ヴァカンス―廃園の天使〈1〉 (ハヤカワ文庫JA)  ラギッド・ガール―廃園の天使〈2〉 (ハヤカワ文庫JA)   

輪廻の蛇 (ハヤカワ文庫SF) カウント・ゼロ (ハヤカワ文庫SF) 言壺タイム・トラベラー―時間SFコレクション (新潮文庫)レベル3 (異色作家短篇集)

光の王 (ハヤカワ文庫 SF (625)) 侍女の物語 (ハヤカワepi文庫) トリフィド時代―食人植物の恐怖 (創元SF文庫) ひとりっ子 機龍警察〔完全版〕 

機龍警察 自爆条項〈上〉 (ハヤカワ文庫JA) 機龍警察 自爆条項〈下〉 (ハヤカワ文庫JA) 機龍警察 暗黒市場 機龍警察 未亡旅団 動物農場 (角川文庫)

玩具修理者 (角川ホラー文庫) 暗黒星雲のかなたに (創元SF文庫) 誰に見しょとて (Jコレクション) 順列都市〈上〉 (ハヤカワ文庫SF) 順列都市〈下〉 (ハヤカワ文庫SF)

TAP (河出文庫) シェイヨルという名の星 (ハヤカワ文庫SF―人類補完機構シリーズ) ゴーレム 100 (未来の文学) 発狂した宇宙 (ハヤカワ文庫 SF (222)) 紙の動物園 (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)

アイ・アム・レジェンド (ハヤカワ文庫NV) 果しなき流れの果に (ハルキ文庫) ゼンデギ (ハヤカワ文庫SF) バベル17 (ハヤカワ文庫 SF 248) 火星夜想曲 (ハヤカワ文庫SF)

ダブル・スター (創元SF文庫) 時計じかけのオレンジ 完全版 (ハヤカワepi文庫 ハ 1-1) ジョナサンと宇宙クジラ (ハヤカワ文庫SF) ユートロニカのこちら側 (ハヤカワSFシリーズJコレクション) クリプトノミコン〈2〉エニグマ (ハヤカワ文庫SF)

クリプトノミコン〈3〉アレトゥサ (ハヤカワ文庫SF) クリプトノミコン〈4〉データヘブン (ハヤカワ文庫SF) メモリー 上 (創元SF文庫) メモリー 下 (創元SF文庫) リライト

火星の人〔新版〕(上) (ハヤカワ文庫SF) 火星の人〔新版〕(下) (ハヤカワ文庫SF) バラヤー内乱 (創元SF文庫) 人間以前 (ディック短篇傑作選) 完全な真空 (文学の冒険シリーズ)

ヴォル・ゲーム (創元SF文庫) 最果ての銀河船団〈上〉 (創元SF文庫) 最果ての銀河船団〈下〉 (創元SF文庫) 不思議のひと触れ (河出文庫) 神の目の小さな塵〈上〉 (1978年) (創元推理文庫)

神の目の小さな塵〈下〉 (1978年) (創元推理文庫) 叛逆航路 (創元SF文庫) 地球礁 (河出文庫) 愛はさだめ、さだめは死 (ハヤカワ文庫SF) ヴァリス〔新訳版〕 (ハヤカワ文庫SF) 

天の声・枯草熱 (スタニスワフ・レム コレクション) 大いなる序章〈上〉 (創元SF文庫―ワイルド・カード) 大いなる序章〈下〉 (創元SF文庫―ワイルド・カード) 天のろくろ (fukkan.com) キンドレッド―きずなの招喚

タイムスケープ〈上〉 (ハヤカワ文庫SF) 分解された男 (創元SF文庫) ゲーム・プレイヤー (角川文庫) 悪魔のハンマー〈上〉 (1980年) (ハヤカワ文庫―SF) 悪魔のハンマー〈下〉 (1980年) (ハヤカワ文庫―SF) 

スタータイド・ライジング (上) (ハヤカワ文庫 SF (636)) スタータイド・ライジング (下) (ハヤカワ文庫 SF (637)) 宇宙商人 (1961年) (ハヤカワ・ファンタジイ) 竜の戦士 (ハヤカワ文庫 SF 483 パーンの竜騎士 1) 世界終末十億年前―異常な状況で発見された手記

最後にして最初の人類 グリーン・レクイエム/緑幻想 (創元SF文庫) 中継ステーション〔新訳版〕 (ハヤカワ文庫 SF シ 1-5) (ハヤカワ文庫SF) 継ぐのは誰か? (角川文庫) 果しなき河よ我を誘え (ハヤカワ文庫 SF 289 リバーワールド 1)

BEATLESS トマス・ピンチョン全小説 重力の虹[上] (Thomas Pynchon Complete Collection) トマス・ピンチョン全小説 重力の虹[下] (Thomas Pynchon Complete Collection)

 シティ5からの脱出 (ハヤカワ文庫 SF (632)) 

サイティーン〈1〉彼方の母なる世界 (ハヤカワ文庫SF)

サイティーン〈2〉再生された独裁者 (ハヤカワ文庫SF)

サイティーン〈3〉宿命を継ぐ少女 (ハヤカワ文庫SF)

サイティーン〈4〉新たなる変革の時 (ハヤカワ文庫SF)

 大地は永遠に (1968年) (ハヤカワ・SF・シリーズ)

内死 (1981年) (サンリオSF文庫)

 

 

玉掛けを知っていますか。

玉掛け、はクレーンで鉄骨やなにかを吊るときに

ワイヤーで結わえ付けたり外したりする作業のことだ。

それをするために一つの資格が必要になる。

造船所では働くために何かをしようとすると一々資格が必要になる。

五年も働けば十や十五の資格を資格を持つことになる。

東京では知らないけれど、高知の現場では、十七や十六の人間が

年齢を偽って入社することも珍しくない。

二十二や三にもなればもう船を作ることにはエキスパートになる。

勿論、玉掛けだってする。

 

そんな言葉、つい一昨日まで生きてきて知らなかった。

人と話して、聞いて知った。タマカケ。

もしかしたらパイロンや土嚢ぐらいにはポピュラーな言葉かも。

なんだか、知っていると格好良い気がした。

 

SF200冊読みました。

SF小説を200冊読みました。

名作やオールタイム・ベストを検索して
片っ端から読書メーターの読みたいリストに突っ込んだものを
下から順々に消化していく方法を取りました。
リストは84冊残っているのだけれど、残りは
Locusのalltime bestが殆どで、あまり日本で
話題に挙がらない作品ばかりなので消化するか悩み中。


SFあるあるみたいなもの挙げるのは
名作ばかり読んでいると難しいなと思いました。
いわゆる名作は各々の時代で新規性を担った作品が多いので
構造的なものはともかく、表層的な類似点というのは
意外と200冊もあって多くない(と思う多分)。

 

以下200冊のリスト

 

 

1冊目-100冊目

2012 3/19 2012 11/25

 

Self‐Reference ENGINE (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)

Self‐Reference ENGINE (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)

 

 

 

虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)

虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)

 

 

 

虎よ、虎よ! (ハヤカワ文庫 SF ヘ 1-2)

虎よ、虎よ! (ハヤカワ文庫 SF ヘ 1-2)

 

 

 

オルタード・カーボン(上)

オルタード・カーボン(上)

 
オルタード・カーボン(下)

オルタード・カーボン(下)

 

 

 

ハイペリオン (海外SFノヴェルズ)

ハイペリオン (海外SFノヴェルズ)

 

 

 

星を継ぐもの (創元SF文庫)

星を継ぐもの (創元SF文庫)

 

 

 

宇宙戦争 (創元SF文庫)

宇宙戦争 (創元SF文庫)

 

 

 

アルジャーノンに花束を (ダニエル・キイス文庫)

アルジャーノンに花束を (ダニエル・キイス文庫)

 

 

 

 

八十日間世界一周 (岩波文庫)

八十日間世界一周 (岩波文庫)

 

 

 

夏への扉 (ハヤカワ文庫SF)

夏への扉 (ハヤカワ文庫SF)

 

 

 

チグリスとユーフラテス〈上〉 (集英社文庫)

チグリスとユーフラテス〈上〉 (集英社文庫)

 
チグリスとユーフラテス〈下〉 (集英社文庫)

チグリスとユーフラテス〈下〉 (集英社文庫)

 

 

 

48億の妄想 (文春文庫)

48億の妄想 (文春文庫)

 

 

 

ハーモニー (ハヤカワ文庫JA)

ハーモニー (ハヤカワ文庫JA)

 

 

 

幼年期の終わり (光文社古典新訳文庫)

幼年期の終わり (光文社古典新訳文庫)

 

 

 

月は無慈悲な夜の女王 (ハヤカワ文庫 SF 1748)

月は無慈悲な夜の女王 (ハヤカワ文庫 SF 1748)

 

 

 

沈黙のフライバイ

沈黙のフライバイ

 

 

 

これはペンです

これはペンです

 

 

 

オブ・ザ・ベースボール

オブ・ザ・ベースボール

 

 

 

ユダヤ警官同盟〈上〉 (新潮文庫)

ユダヤ警官同盟〈上〉 (新潮文庫)

 
ユダヤ警官同盟〈下〉 (新潮文庫)

ユダヤ警官同盟〈下〉 (新潮文庫)

 

 

 

宇宙の戦士 (ハヤカワ文庫 SF (230))

宇宙の戦士 (ハヤカワ文庫 SF (230))

 

 

 

宇宙のランデヴー

宇宙のランデヴー

 

 

 

四畳半神話大系

四畳半神話大系

 

 

 

終りなき戦い (ハヤカワ文庫 SF (634))

終りなき戦い (ハヤカワ文庫 SF (634))

 

 

 

あなたの人生の物語 (ハヤカワ文庫SF)

あなたの人生の物語 (ハヤカワ文庫SF)

 

 

 

闇の左手 (ハヤカワ文庫 SF (252))

闇の左手 (ハヤカワ文庫 SF (252))

 

 

 

涼宮ハルヒの憂鬱 (角川スニーカー文庫)

涼宮ハルヒの憂鬱 (角川スニーカー文庫)

 

 

 

後藤さんのこと (想像力の文学)

後藤さんのこと (想像力の文学)

 

 

 

エンダーのゲーム (ハヤカワ文庫 SF (746))

エンダーのゲーム (ハヤカワ文庫 SF (746))

 

 

 

 

タイムマシン (光文社古典新訳文庫)

タイムマシン (光文社古典新訳文庫)

 

 

 

 

 

ふわふわの泉 (ファミ通文庫)

ふわふわの泉 (ファミ通文庫)

 

 

 

伊藤計劃記録

伊藤計劃記録

 

 

 

バナナ剥きには最適の日々

バナナ剥きには最適の日々

 

 

 

人間以上 (ハヤカワ文庫 SF 317)

人間以上 (ハヤカワ文庫 SF 317)

 

 

 

Boy’s Surface (ハヤカワSFシリーズ―Jコレクション)

Boy’s Surface (ハヤカワSFシリーズ―Jコレクション)

 

 

 

道化師の蝶

道化師の蝶

 

 

 

火星年代記 (ハヤカワ文庫 NV 114)

火星年代記 (ハヤカワ文庫 NV 114)

 

 

 

 

太陽の簒奪者 (ハヤカワJA)

太陽の簒奪者 (ハヤカワJA)

 

 

 

伊藤計劃記録:第弐位相

伊藤計劃記録:第弐位相

 

 

 

ガニメデの優しい巨人 (創元SF文庫)

ガニメデの優しい巨人 (創元SF文庫)

 

 

 

百億の昼と千億の夜 (ハヤカワ文庫JA)

百億の昼と千億の夜 (ハヤカワ文庫JA)

 

 

 

南極点のピアピア動画

南極点のピアピア動画

 

 

 

グリーン・レクイエム (シリーズ本のチカラ)

グリーン・レクイエム (シリーズ本のチカラ)

 

 

 

第六ポンプ (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)

第六ポンプ (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)

 

 

 

戦闘妖精・雪風(改) (ハヤカワ文庫JA)

戦闘妖精・雪風(改) (ハヤカワ文庫JA)

 

 

 

銀河ヒッチハイク・ガイド (河出文庫)

銀河ヒッチハイク・ガイド (河出文庫)

 

 

 

今はもういないあたしへ… (ハヤカワ文庫JA)

今はもういないあたしへ… (ハヤカワ文庫JA)

 

 

 

ひとめあなたに… (角川文庫)

ひとめあなたに… (角川文庫)

 

 

 

ヴァーチャル・ガール (ハヤカワ文庫SF)

ヴァーチャル・ガール (ハヤカワ文庫SF)

 

 

 

グッドラック―戦闘妖精・雪風 (ハヤカワ文庫JA)

グッドラック―戦闘妖精・雪風 (ハヤカワ文庫JA)

 

 

 

アンブロークンアロー 戦闘妖精・雪風 (ハヤカワ文庫JA)

アンブロークンアロー 戦闘妖精・雪風 (ハヤカワ文庫JA)

 

 

 

日本SFベスト集成’71 (徳間文庫)

日本SFベスト集成’71 (徳間文庫)

 

 

 

クォンタム・ファミリーズ

クォンタム・ファミリーズ

 

 

 

くらやみの速さはどれくらい (海外SFノヴェルズ)

くらやみの速さはどれくらい (海外SFノヴェルズ)

 

 

 

 

 

巨人たちの星 (創元SF文庫 (663-3))

巨人たちの星 (創元SF文庫 (663-3))

 

 

 

ファウンデーション ―銀河帝国興亡史〈1〉 (ハヤカワ文庫SF)

ファウンデーション ―銀河帝国興亡史〈1〉 (ハヤカワ文庫SF)

 

 

 

内なる宇宙〈上〉 (創元SF文庫)

内なる宇宙〈上〉 (創元SF文庫)

 
内なる宇宙〈下〉 (創元SF文庫)

内なる宇宙〈下〉 (創元SF文庫)

 

 

 

ファウンデーション対帝国 ―銀河帝国興亡史〈2〉 (ハヤカワ文庫SF)

ファウンデーション対帝国 ―銀河帝国興亡史〈2〉 (ハヤカワ文庫SF)

 

 

 

第二ファウンデーション ―銀河帝国興亡史〈3〉 (ハヤカワ文庫SF)

第二ファウンデーション ―銀河帝国興亡史〈3〉 (ハヤカワ文庫SF)

 

 

 

ファウンデーションの彼方へ〈上〉―銀河帝国興亡史〈4〉 (ハヤカワ文庫SF)

ファウンデーションの彼方へ〈上〉―銀河帝国興亡史〈4〉 (ハヤカワ文庫SF)

 
ファウンデーションの彼方へ〈下〉―銀河帝国興亡史〈4〉 (ハヤカワ文庫SF)

ファウンデーションの彼方へ〈下〉―銀河帝国興亡史〈4〉 (ハヤカワ文庫SF)

 

 

ファウンデーションと地球〈上〉―銀河帝国興亡史〈5〉 (ハヤカワ文庫SF)

ファウンデーションと地球〈上〉―銀河帝国興亡史〈5〉 (ハヤカワ文庫SF)

 
ファウンデーションと地球〈下〉―銀河帝国興亡史〈5〉 (ハヤカワ文庫SF)

ファウンデーションと地球〈下〉―銀河帝国興亡史〈5〉 (ハヤカワ文庫SF)

 

 

 

 

鋼鉄都市 (ハヤカワ文庫 SF 336)

鋼鉄都市 (ハヤカワ文庫 SF 336)

 

 

 

ファウンデーションへの序曲(上)―銀河帝国興亡史〈6〉 (ハヤカワ文庫SF)

ファウンデーションへの序曲(上)―銀河帝国興亡史〈6〉 (ハヤカワ文庫SF)

 

 

 

ファウンデーションへの序曲(下)―銀河帝国興亡史〈6〉 (ハヤカワ文庫SF)

ファウンデーションへの序曲(下)―銀河帝国興亡史〈6〉 (ハヤカワ文庫SF)

 

 

 

ファウンデーションの誕生(上)―銀河帝国興亡史〈7〉 (ハヤカワ文庫SF)

ファウンデーションの誕生(上)―銀河帝国興亡史〈7〉 (ハヤカワ文庫SF)

 

 

 

ファウンデーションと地球〈下〉―銀河帝国興亡史〈5〉 (ハヤカワ文庫SF)

ファウンデーションと地球〈下〉―銀河帝国興亡史〈5〉 (ハヤカワ文庫SF)

 

 

 

カエアンの聖衣 (ハヤカワ文庫 SF 512)

カエアンの聖衣 (ハヤカワ文庫 SF 512)

 

 

 

へびつかい座ホットライン (ハヤカワ文庫 SF (647))

へびつかい座ホットライン (ハヤカワ文庫 SF (647))

 

 

 

地球の長い午後 (ハヤカワ文庫 SF 224)

地球の長い午後 (ハヤカワ文庫 SF 224)

 

 

 

ブラッド・ミュージック (ハヤカワ文庫SF)

ブラッド・ミュージック (ハヤカワ文庫SF)

 

 

 

スキズマトリックス (ハヤカワ文庫SF)

スキズマトリックス (ハヤカワ文庫SF)

 

 

 

老人と宇宙(そら) (ハヤカワ文庫SF)

老人と宇宙(そら) (ハヤカワ文庫SF)

 

 

 

リプレイ (新潮文庫)

リプレイ (新潮文庫)

 

 

 

神々自身 (ハヤカワ文庫SF)

神々自身 (ハヤカワ文庫SF)

 

 

 

ユービック (ハヤカワ文庫 SF 314)

ユービック (ハヤカワ文庫 SF 314)

 

 

 

流れよわが涙、と警官は言った (ハヤカワ文庫SF)

流れよわが涙、と警官は言った (ハヤカワ文庫SF)

 

 

 

 

 

NEXT―ネクスト〈上〉 (ハヤカワ文庫NV)

NEXT―ネクスト〈上〉 (ハヤカワ文庫NV)

 

 

 

NEXT―ネクスト〈下〉 (ハヤカワ文庫NV)

NEXT―ネクスト〈下〉 (ハヤカワ文庫NV)

 

 

 

都市と都市 (ハヤカワ文庫SF)

都市と都市 (ハヤカワ文庫SF)

 

 

 

異星の客 (創元SF文庫)

異星の客 (創元SF文庫)

 

 

 

山椒魚戦争 (地球人ライブラリー)

山椒魚戦争 (地球人ライブラリー)

 

 

 

十五少年漂流記 (新潮文庫)

十五少年漂流記 (新潮文庫)

 

 

 

モロー博士の島 (創元SF文庫)

モロー博士の島 (創元SF文庫)

 

 

 

 

 

プランク・ダイヴ (ハヤカワ文庫SF)

プランク・ダイヴ (ハヤカワ文庫SF)

 

 

 

The Indifference Engine

The Indifference Engine

 

 

 

タイタンの妖女 (ハヤカワ文庫SF)

タイタンの妖女 (ハヤカワ文庫SF)

 

 

 

 

アッチェレランド (海外SFノヴェルズ)

アッチェレランド (海外SFノヴェルズ)

 

 

 

屍者の帝国

屍者の帝国

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

101冊目-200冊目

2012 12/9___2014___8/27 

 

紫色のクオリア (電撃文庫)

紫色のクオリア (電撃文庫)

 

 

 

ねじまき少女 上 (ハヤカワ文庫SF)

ねじまき少女 上 (ハヤカワ文庫SF)

 
ねじまき少女 下 (ハヤカワ文庫SF)

ねじまき少女 下 (ハヤカワ文庫SF)

 

 

 

渚にて【新版】 人類最後の日 (創元SF文庫)

渚にて【新版】 人類最後の日 (創元SF文庫)

 

 

 

キャッチワールド (ハヤカワ文庫 SF 431)

キャッチワールド (ハヤカワ文庫 SF 431)

 

 

 

ソラリスの陽のもとに (ハヤカワ文庫 SF 237)

ソラリスの陽のもとに (ハヤカワ文庫 SF 237)

 

 

 

リングワールド (ハヤカワ文庫 SF (616))

リングワールド (ハヤカワ文庫 SF (616))

 

 

 

日本沈没 上 (小学館文庫 こ 11-1)

日本沈没 上 (小学館文庫 こ 11-1)

 
日本沈没 下 (小学館文庫 こ 11-2)

日本沈没 下 (小学館文庫 こ 11-2)

 

 

 

気球に乗って五週間 (集英社文庫)

気球に乗って五週間 (集英社文庫)

 

 

 

決定版 2001年宇宙の旅 (ハヤカワ文庫SF)

決定版 2001年宇宙の旅 (ハヤカワ文庫SF)

 

 

 

スノウ・クラッシュ

スノウ・クラッシュ

 

 

 

All You Need Is Kill (集英社スーパーダッシュ文庫)

All You Need Is Kill (集英社スーパーダッシュ文庫)

 

 

 

ダイヤモンド・エイジ〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)

ダイヤモンド・エイジ〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)

 
ダイヤモンド・エイジ〈下〉 (ハヤカワ文庫SF)

ダイヤモンド・エイジ〈下〉 (ハヤカワ文庫SF)

 

 

 

月世界へ行く (新装版) (創元SF文庫)

月世界へ行く (新装版) (創元SF文庫)

 

 

バーサーカー赤方偏移の仮面 (ハヤカワ文庫 SF 387)

バーサーカー赤方偏移の仮面 (ハヤカワ文庫 SF 387)

 

 

 

パヴァーヌ (ちくま文庫)

パヴァーヌ (ちくま文庫)

 

 

 

ソフトウェア (ハヤカワ文庫SF)

ソフトウェア (ハヤカワ文庫SF)

 

 

 

デューン砂の惑星 (1) (ハヤカワ文庫 SF (76))

デューン砂の惑星 (1) (ハヤカワ文庫 SF (76))

 

 

 

デューン 砂の惑星 (2) (ハヤカワ文庫 SF (83))

デューン 砂の惑星 (2) (ハヤカワ文庫 SF (83))

 

 

 

万物理論 (創元SF文庫)

万物理論 (創元SF文庫)

 

 

 

ウは宇宙船のウ【新版】 (創元SF文庫)

ウは宇宙船のウ【新版】 (創元SF文庫)

 

 

 

スラン (ハヤカワ文庫 SF 234)

スラン (ハヤカワ文庫 SF 234)

 

 

 

九百人のお祖母さん (ハヤカワ文庫SF)

九百人のお祖母さん (ハヤカワ文庫SF)

 

 

 

竜の卵 (ハヤカワ文庫 SF 468)

竜の卵 (ハヤカワ文庫 SF 468)

 

 

 

スカイ・クロラ

スカイ・クロラ

 

 

 

さよならジュピター〈上〉 (ハルキ文庫)

さよならジュピター〈上〉 (ハルキ文庫)

 
さよならジュピター〈下〉 (ハルキ文庫)

さよならジュピター〈下〉 (ハルキ文庫)

 

 

 

火星人ゴーホーム (ハヤカワ文庫 SF 213)

火星人ゴーホーム (ハヤカワ文庫 SF 213)

 

 

 

 

 

デューン砂の惑星 (4) (ハヤカワ文庫 SF (94))

デューン砂の惑星 (4) (ハヤカワ文庫 SF (94))

 

 

 

ベガーズ・イン・スペイン (ハヤカワ文庫SF)

ベガーズ・イン・スペイン (ハヤカワ文庫SF)

 

 

 

天獄と地国  (ハヤカワ文庫JA)

天獄と地国 (ハヤカワ文庫JA)

 

 

 

ハイペリオンの没落〈下〉 (ハヤカワ文庫SF)

ハイペリオンの没落〈下〉 (ハヤカワ文庫SF)

 

 

 

エンディミオン(上)

エンディミオン(上)

 
エンディミオン〈下〉 (ハヤカワ文庫SF)

エンディミオン〈下〉 (ハヤカワ文庫SF)

 

 

 

ヨハネスブルグの天使たち (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)

ヨハネスブルグの天使たち (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)

 

 

 

エンディミオンの覚醒〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)

エンディミオンの覚醒〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)

 

 

 

エンディミオンの覚醒〈下〉 (ハヤカワ文庫SF)

エンディミオンの覚醒〈下〉 (ハヤカワ文庫SF)

 

 

 

黙示録3174年 (創元SF文庫)

黙示録3174年 (創元SF文庫)

 

 

 

 

 

盤上の夜 (創元日本SF叢書)

盤上の夜 (創元日本SF叢書)

 

 

 

死者の代弁者〈上〉

死者の代弁者〈上〉

 
死者の代弁者〈下〉 (ハヤカワ文庫SF)

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所有せざる人々 (ハヤカワ文庫SF)

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遠き神々の炎〈上〉 (創元SF文庫)

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遠き神々の炎〈下〉 (創元SF文庫)

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リトル・ブラザー

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しあわせの理由 (ハヤカワ文庫SF)

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ディアスポラ (ハヤカワ文庫 SF)

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拷問者の影(新装版 新しい太陽の書1) (ハヤカワ文庫SF)

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高い城の男 (ハヤカワ文庫 SF 568)

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幼年期の終わり (光文社古典新訳文庫)

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ノーストリリア (ハヤカワ文庫SF)

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一九八四年[新訳版] (ハヤカワepi文庫)

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レッド・マーズ〈上〉 (創元SF文庫)

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レッド・マーズ〈下〉 (創元SF文庫)

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永遠の終り (ハヤカワ文庫 SF 269)

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宇宙消失 (創元SF文庫)

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愛に時間を (1) (ハヤカワ文庫 SF (581))

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愛に時間を (2) (ハヤカワ文庫 SF (582))

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愛に時間を (3) (ハヤカワ文庫 SF (583))

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烏有此譚

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宇宙船ビーグル号 (ハヤカワ文庫 SF 291)

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火星のプリンセス (創元SF文庫)

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ラルフ124C41+ (ハヤカワ・SF・シリーズ (3123))

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都市と星〔新訳版〕 (ハヤカワ文庫 SF ク)

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華氏451度 (ハヤカワ文庫SF)

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スキャナー・ダークリー (ハヤカワ文庫SF)

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知性化戦争〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)

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知性化戦争〈下〉 (ハヤカワ文庫SF)

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すばらしい新世界 (講談社文庫)

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終わりなき平和 (創元SF文庫)

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ゲイトウエイ (ハヤカワ文庫SF)

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あなたのための物語 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)

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クリプトノミコン〈1〉チューリング (ハヤカワ文庫SF)

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ニューロマンサー (ハヤカワ文庫SF)

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ゼノサイド〈上〉 (ハヤカワ文庫)

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ゼノサイド〈下〉 (ハヤカワ文庫)

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レインボーズ・エンド上 (創元SF文庫)

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レインボーズ・エンド下 (創元SF文庫)

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逆転世界 (創元SF文庫)

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エンダーの子どもたち〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)

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エンダーの子どもたち〈下〉 (ハヤカワ文庫SF)

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虚数 (文学の冒険シリーズ)

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ストーカー (ハヤカワ文庫 SF 504)

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スターメイカー

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クソゲーオブザイヤーのまとめを待ち続けている

もう五年?十年前にもなるのだろうか。祖父が死んだ。

顔に白布をかけられ、布団に横たわる祖父の亡骸に触れた。

冷たい人体は人体に感じない。ゴムのようだ。

出棺の直前、花を放り込んでいる時、祖母は

祖父の顔にペタペタと触れ、泣きながら

「今までありがとうねありがとうね」と言っていた。

その祖母も逝った。人はボケはじめてしまうと、

あっという間に顔が老人のそれになるのだと知る。

祖母の葬式で初めて、祖母が八人だか十人兄弟なのだと知った。

祖母は確か長女だった。葬式にも見かけない他の数人はどうしているのだろう。

葬式の帰りに食事をしていて、祖父母と同居していた叔父家族の話を聞き

祖父がかなり偏屈な人物だったのを初めて知った。

孫の立場から見る祖父はいつも優しそうに

ニコニコしているだけの老人だった。

もうかなり白髪の交じる叔父が親戚一同を前に挨拶をした。

どんなに大人だからといって葬式の喪主というのは二度経験すれば多いのだし、

急に明日父か母が死んだらあそこに立って

しかめつらで挨拶をするのは自分なのだ。

それにしても一体何年前に祖父は逝ったのだろうか。

反射的に検索をかけようとして思いとどまる。

もし忘れてしまえば存在しないことになってしまうのだが。

 

マンインザミラ

付き合いを断ちたいと思うほど我慢ならない人間というのはそうそういるものではないが、たまにはそういう人間も現れる。あの彼のこれこれこういうところが全く気に入らないし、とんでもなくおかしいことだ、と人を相手に愚痴を漏らしたところ、翌日に全く同じ苦情を、今度は自分に対しての指摘として言われ、無意識に殴りつけていたのは鏡の前の自分だったのかと妙に落ち込んだ次第である。よく聞きかじる心理学もどきとしてはありがちな話に思えるのもまた輪をかけて恥ずかしさを催す。そうなってしまうと最初に非難していた相手をこきおろすことなど出来ない。なし崩し的に許さざるを得なくなるような気分になる。盗人の家に空き巣が入ろうと犯罪は犯罪なのだが、空き巣に入られた盗人も後ろめたい気持ちでいてほしい気がする。そうやって人間が許しの水位をバナナのたたき売りみたいにどんどん下げていったら世の中はどうなるのだろう。案外悪くないのかなあ。

 

 

 

 

 

ことば

日曜に、恩師である佐藤晃一の展示に赴いた。グラフィックデザイナーの展示としては規模がとても大きい。これより大げさなものとなると田中一光の展覧会ぐらいか、と思う。会場の一角ではポスターを解説する対談ビデオが流れていて、一時間半ほどの尺だったのだけど、九割がたみた。喋るのを聞くことと、書かれたものを読むことは、案外違うものだ。いろいろな場面でもう何度も聞いた話が収録されていたけれどまた聞いて、またハッとさせられる。佐藤晃一はヴィジュアルコミュニケーションの名匠だけれど、寧ろ、言語的な背骨の頑強さからそのヴィジュアルが繰り出されているようにすら見える。ある一つの現象やヴィジュアルに対して「これはかたい」とか「つめたい」とか「スッと触れる」とか、そういう形容をされた時に、急に目の前に見せられているものが納得の行く仕組みの上に成り立っているように見えてくる。だれでも知っている言葉でだれでも知っている感覚を明確な構造に切り取っていく。言葉が重要なんだなと思った。例えば、日の丸の図柄をなにか変えようと思った時に「これは赤い丸だ」と思って初めて「青い丸」「赤い四角」という構造化された選択肢が選べるようになる。言葉に執着を持ちたい。