読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

iPhoneなくしました

iPhoneをおとしてもうた。

 

先日、朝も八時半から無職に珍しくがさごそ布団をはい出て

急ぎ自転車にまたがると、午前九時までに返さねばならぬGEOの

ビデオを片手に最寄りの駅までつつーっと疾走っていたのだが、

途中、坂道で出っ張りをまたいだ拍子に体がホップし

それだけにしてはやたらと派手な音がしたものの

特に何も疑問に思うことなく走っていった。

 

それでいよいよ駅前まで辿り着かんかとしたその時、

ポケットをまさぐった拍子にさっきの異音の正体が

上着からこぼれ落ちたiPhoneの落下音だったことを悟り

急ぎGEOのポストにDVDを突っ込んで踵を返したが

落としただろう場所にはiPhoneは影も形もなく

また車が引いて破片が散らばったような形跡もなく

這いつくばってあたりを見回してもやはりなにもないので

誰かが拾ったのだと思い家にかえって対策を講じる事にした。

 

調べてみると「iPhoneを探す」という機能があるようで、

使ってみるとさっきまで使っていたiPhoneがオフラインになっていて

誰かが拾い上げて電源を切ったか電波の届かない場所に持ち込んだか

あるいは風に吹かれてどこぞへ吹っ飛び破損したかはわからないが

いずれにせよGPSで場所が探せない状態になっていた。

ところが一二時間後にGPSをみると落とした場所よりも

ニキロほど離れた郵便局にあると表示されたために

いよいよこれは自然ではなく

人の為したことに違いないと確信を深めた。

 

ところが事前にリモートロックと、家電番号入りのメッセージ表示を

iCloudから発信していたが拾い主からとんとリアクションはなく

一日ぐらいであれば仕事の都合やらなにやらで

拾得物なんぞの相手をしている暇はないかと思って待っていたものの

金、土、日と今に至るまで落とした当日以来

オンラインになる気配もなく、沈黙を続けている。

もし悪意をもってiPhoneを持ち去ったのであれば

こんなのどかな住宅街にそんな輩がいることは驚く。

 

本当ならスクリーンキャプチャをこまめにとって

詳細な顛末記と後学に役立つ対策でも書こうと思ったのだけれど

最初の数時間を除いて全く展開しないために

こりゃァダメだとそういうのは早々に諦めた。

 

それでiPhoneがない生活をもう四日ほど続けているが、

もうそんなに経ったのというぐらい何かが違うわけでなく

あってもなくても特に何かが変わるわけでもない。

唯一、外で誰かと会おうとでもなった拍子には

ないときよりも若干の厳密さが求められるだろうけれど

大体二十四歳が終わるまで携帯電話を持たずに過ごしてきて

自分にはただ待って合わせるだけのことで特に不自然はない。

 

多分、いまもう社会人になろうかという年齢の人間でも

携帯電話がすっかり普及してしまってから初めて遠出をした人間が

たくさんいるはずで、そういう人間は待ち合わせをきっと

一度足りともしたことがないんだと思うと程々ショッキング。

 

土曜に都内に展示と映画を見に行った時には

twitterでもみて誰か近くに知り合いの1人でもがいないか

確かめられないもどかしさを感じたけれど、

そうそう、会いたいのに会えない、ってのが

スゴくいいんだよなっ、と思いました。