腹筋
腹筋ローラーが欲しい。
昔、ジャンプの裏っかわに載っていたのを憶えている。
と言うことはすなわち如何わしいということだ。
ニットを鼻のあたりまでかぶった1つ上の男ぐらいには如何わしい。
これがもし三千円も四千円もするものだったら買いはしないのだが、
安くて七百円、高くて千三百円という代物なので
ラーメン二杯我慢すれば買えてしまうじゃないかと思ったのだ。
今までにフィットネス用具やサプリメントの類を購入し
ほったらかしたという経験がないのも心理的に優しい。
何より物欲というのはときめきであって、非常に甘美じゃないか。
普段何か物を購入したいという気持ちはあんまり起こらないので
なかなかどうして欲求はそれ自体が素晴らしい。
購入したらあまりの難度に一度使っただけで全身を
バキバキに破壊してしまいもう一度使おうとは思わないかもしれない。
そうしたら、きっと誰かにあげればいいのだ。
ときめいて、たどりついて、失望して、無関心に至るまでが購買だ。