それは呪いだな

それは呪いだな、

などと一度言ってみると、妙に便利で

なんでもかんでも呪いに思えて来てしまう。

呪いとはなんぞや。何かは知らないが、個人的に会話で使う時は、

過去いずれかの決断に依拠して以後

避けがたくつきまとう払拭しがたい弊害のようなもの、を指している。

 

例を出すと、小説が映画になるというのは不思議なもので、

それまでそれそのものだったはずの小説は、

その「映画の原作」になってしまう。

もちろん映画の出来不出来や小説の知名度に由来して

主従関係はことなってくるのだろうけれど、

例えばSTAND BY MEは、きっと多くの人にとって

名作映画だと思うし「THE BODYはSTAND BY MEの原作」だろう。

小説が映画になることは楽しみなことだけれども、

本来二次創作であるコンテンツの原料のような扱いを

になってしまうのは、これは一種の呪いだな。

 

なにが、これは一種呪いだな、なんなんだか、よくわかっていない。

別にスティグマだな、でもなんでもいいのだけれど、

なんだか呪いって言ってみたくて呪いと言いたくなる。

別に呪いという言葉に限ったことではなく、

なんだか汎用性のある言葉を見つけてしまうと

変なマイブームが来てしまって何かにつけて口にしてしまう。

シド・ヴィシャスがインタヴューで答えが入り組むと

「それはFUCKだな」とか言って誤魔化していたみたいだけれど、

それと同じように、全然意味のない事を口に出しているような

そんな気持ちになる。

これは呪いだな。